「シンプルにするのは考え方」
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【梅田智也の編集後記】
全国各地で売れまくっているブラックサンダー。
実は、20年以上前の発売当初から値段を1円もあげていないんです。
逆にこれまで「味」と「品質」にこだわってきたことで、原材料比率は上がっているにも関わらず・・・
経営理念として、
『夢のある安くて美味しいお菓子を創造する』を掲げられており、子ども達の手に手軽に届く安さの中で、最高品質を追求してきたからこそ、あれだけ愛されるお菓子ができていったのであろう。
「理念に基づいた経営」とはまさにこの事、と深く学ぶ事ができたインタビューだった。
フルバージョン
ノーカット版
インタビュー概要
※動画に含まれていない内容も掲載しています。素敵な経験と想いをご覧ください!
【Q】「ブラックサンダー」は、いつ頃から定着したんですか?
一番伸びたのは、2006年、2007年頃。
実は1994年に発売開始したので、表舞台に出てくるまで、12,13年かかった。
発売当初は「これは美味しいしいけるぞ」と思ったがなかなか売れなくて、2年で生産中止もした。
元々は、袋詰めのチョコレートを作っていたが、
競争が大変厳しく、また得意先の問屋さんが倒産してしまった事もあり、新しいマーケットに出ていかなければならなくて「駄菓子屋さん」に目をつけた。当時はまだ駄菓子屋がたくさんあったので、駄菓子屋さんで子どもたちにお小遣いで食べてもらえるように、ブラックサンダーを作ったが、最初からなかなかうまくいくものではなかった。
関西エリアで営業が一生懸命頑張ってくれており、
ある時期から京都の大学生協さんグループが置いてくれるようになり、そこから売れ出し、火がついていった。
【Q】この時期は辛かったんじゃないですか?
当時は、下請けの仕事も随分やっていた。
下請けとして作っていたお菓子が、ヒットして売れるようになってくると、発注元会社は自分たちで作りたくなり、「有楽さんはそろそろいいかな」と手を引かれたことも何回もあった。
結局、売れるかどうかわからなかったので、最初は下請けに作らせるが、売れてくると自分たちで作りたくなるので、そういったことが起こった。
そんな時期も続いたので、悔しい思いもたくさんしたし、苦労もしたが、一番勉強になった時期でもあった。
【Q】描いている夢は何ですか?
一つは、海外の子どもさん達に喜んでもらいたいし、笑顔が見たい。そのために海外での販売を行なっていきたい。
もう一つは、「食を改善した健康思考」が高まってきている中なので、「食」「体」「健康」への関心が高い人にも食べてもらえるものを作っていきたいし、その中でも美味しいものを作りたい。
有楽製菓の経営理念は「夢のある安くて美味しいお菓子を創造する」なので、
「高い」のもだめだし、「まずい」のもだめ(笑)。
ここにこだわってお菓子作りをしていきたい。
【Q】人生を彩るコツはありますか?
「なるべくシンプルに」を意識している。
「人としての価値」は、今の流行りの言葉を知らなくてもいい訳だし、
「人として、何が大事か?」がわかっていれば、人間の価値は全うできる。
ところが今の時代は、自ら複雑にしすぎて、自分を見失っている人が多いと感じる。
本来はそんなに複雑なものはなくて、複雑に見えているだけ。
人生はそんなに複雑じゃないので、なるべくシンプルに物事を見ようとしている。
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